上野の森美術館「メカニックデザイナー大河原邦男展」レポート2

 8月8日より9月27日まで上野の森美術館にて開催している「メカニックデザイナー大河原邦男展」のレポート第二弾です。
201508_0442.jpg
201508_0457.jpg
 大河原氏が生み出すものは紙の上にとどまりません。ご自身の工房においても様々な立体物を製作されています。
 ほかにも、このエリアには映像が用意されており、一枚のイラストを描いているところを定点カメラに収め、どのように描いているのかを見ることができます。
201508_0449.jpg
 さらには、香港の玩具メーカーThree ZeroとBANDAI NAMUCO ASIAによるコラボレーションフィギュア「重甲侍機」の二体を展示。和のテイストが漂う迫力のロボットです。

201508_0459.jpg
 さらに進むとだいぶ最近のメカニックのエリア。
201508_0461.jpg
 ウイングガンダムたちの設定画はよくムック本などで見ますが、ここに展示してある中にはその生原稿もありこれまで見ることの出来なかった鉛筆の動きの流れや修正の入った箇所を確認することが出来てしまいます。印刷ではそれができないところですので展覧会ならではの楽しみ方といえるでしょう。
 同エリアには同じく「新機動戦記ガンダムW」に登場したカトキハジメ氏や石垣純哉氏のメカニックも展示。こちらもどこを修正してきたのかが見て取れてしまいます。

201508_0462.jpg
201508_0463.jpg
 初期段階でのガオガイガーはかなり細身だったようですね。それでも各部のシルエットはガオガイガー以外の何物でもないところが凄いです。

201508_0464.jpg
 そしてここから先に待ち受けているのが、製作はほぼ決定とされながらも世界情勢の影響などから放映されることなく止まってしまった、文字通り幻の企画「鉄の惑星ランディフォース」のメカニックの数々。
「ボトムズ」のアーマードトルーパーが軽戦車のようであるのに対し、こちらのメカはジープやバギーといった戦車よりも軽快に活躍しそうなデザインとなっていました。変形前後のイラストが展示してあるのでどこをどう変形させてビークルモードから人型へと変形しているのかを想像してみるのも面白いですよ。人型メカに目を奪われがちですが、膝が逆関節となっている乗り物、企画書の表紙など、その他にも見どころがたくさん。装甲の一部に滑り止めの凸凹が施されているのも、人間との対比がわかりやすくて面白いです。
 当時、様々な事情があったのが残念でなりませんが、そろそろ再始動してしまってもよろしいのではないでしょうか!!?

201508_0477.jpg
201508_0478.jpg
 その先で出迎えてくれるのがヤッターワン!! この「タイムボカンシリーズ」も大河原氏の真骨頂ですね!! 仲間のメカから敵のメカ、今週のビックリドッキリメカなど、大河原氏自身楽しくてあまり「お仕事」という感覚はなかったとおっしゃっておりました。

「メカニックデザイナー 大河原邦男プロジェクト」~ガンダム・ザク モニュメント
201508_0485.jpg
 このザクは、大河原氏のご出身である稲城市が、街づくりの一環として製作されているもの。今回は製作途中のものが展示されておりました。完成は 2016年4月を予定しているそうです。肩のスパイクの丸みなど、大河原氏が初期に描いたザクを元に立体化されているように見えました。完成が楽しみですね。
 ちなみに、下からのぞいても中は見えません。

201508_0495.jpg
 最後に登場するのは、今回の展覧会のために描き下ろされたB2×6枚に渡る大きなイラストの原画。アニメ制作会社の垣根を越えて描かれた各メカたち。世代によってメインに見えるメカが違ってくるのではないでしょうか。「銀河漂流バイファム」からはバイファムではなく、ジェイナス号がチョイスされているあたりもしびれます。

201508_0190.jpg
 大河原氏がデザインを手がけ現在開発が進んでいる自動車EXM-002-00のモデルも展示。実際に販売も予定しているようです。近い未来、大河原氏デザインのこの自動車が世界を走るかもしれないんですね! (アートストームさんからはこちらのミニチュアモデルが発売予定で、原型施策が展示されております)
 その向かいにあるのが、この展覧会のために描き下ろされたイラストのこちら!!
201508_0182.jpg
 で、でかすぎた・・・。クリックして見てみてください。
 こちらは一般公開日においても撮影が可能となっているので、ぜひ記念に一枚撮影しておいてはいかがでしょうか。

 で、僕がお邪魔したのはプレス内覧会だったので、こんな画像も。
201508_0357.jpg
 音声ガイドを担当された、保志総一郎さん、小松未可子さん、大河原邦男さん、五十嵐浩司さん、稲城なしのすけさんによるフォトセッションの一幕です。
 保志さんには「おー!? 何やってんの!?」と言われました。そりゃそうですわ。

201508_0515.jpg
 展示コーナーの次は販売コーナー。こちらも面白い品物が数多く用意されております。その中からほんの一部をご紹介。
201508_0529.jpg
 トートバッグやTシャツなどのアパレル系アイテム。先ほどの描き下ろしイラストが印刷されたタオルもあります!

201508_0520.jpg
 ポストカードも充実。本家、ガンダムのラストシューティングのイラストと、バイファムのラストシューティングパロディイラストの両方がポストカードになっているのがお茶目です。ポストカードの上にあるのは描き下ろしイラストの巻き物(30240円税込)。

201508_0523.jpg
 今回の「メカニックデザイナー大河原邦男展」のタイトルの入ったポスター。

201508_0522.jpg
201508_0528.jpg
 iPhoneケースやクリアファイルなどのステーショナリーグッズも充実。描き下ろしイラストの印刷されたクリアファイルもあり!

201508_0525.jpg
201508_0527.jpg
 お菓子のお土産もご用意。おうちで展覧会の思い出を語りながらまんじゅうをほうばってみてはいかがでしょうか。

二十歳以上のお友達には、大河原氏の関わってきた作品にちなんだお酒もありますよ。
201508_0502.jpg
201508_0504.jpg
201508_0505.jpg
201508_0507.jpg
201508_0509.jpg
201508_0511.jpg
 種類が豊富すぎて迷ってしまいますな!!

 そして僕たちモデラーにとって忘れちゃいけないのが、展覧会限定のプラモデル。今回はバンダイさんのMGストライクフリーダムガンダムと、マックスファクトリーさんのヤクトダグラムがそれぞれ特別仕様で発売!(ヤクトダグラムは現在品切れ中とのことで再入荷は8月11日予定だそうです)

201508_0514.jpg
 ストライクフリーダムは成型色もスペシャルですしマーキングももちろんスペシャル、ドラグーンのエフェクトパーツが新規つくりお越し(しかも大河原氏のイニシャルを模っている)なおかつパッケージイラストはデジタルに頼らないアナログ手法による大河原氏の描き下ろし! これだけそろった特別版を買い逃がすわけにはいかない! 組立も、成型色を活かして製作するのがこのキットに対する礼儀ではないかと、個人的には思うわけです。

201508_0513.jpg
 ヤクトダグラムも成型色がスペシャル。パッケージの中には組立説明書の他に塗装の案内も同梱。レッツチャレンジ!
 成型色を見て、太腿のカラーにグッ!と来たあなた、当時のダグラムのキットを作ったことがありますね??

 上記の販売グッズも見逃せませんが、絶対にオススメなのが「図録」!!
 およそ300ページにわたって今回展示されたイラストの中から厳選されたものが限界ぎりぎりまで掲載されているうえに、天野喜孝氏、石垣純哉氏、富野由悠季氏、といった大河原氏と関わってこられた方々、そして奥様である大河原典子氏のインタビューまで掲載されているという充実の一冊。最も貴重な限定アイテムの一つといえるでしょう。

 情報が多すぎて駆け足で追ってきました「メカニックデザイナー大河原邦男展」内覧会レポート。最後までご覧いただきましてありがとうございました。
 大河原さんの描いてきたメカが今の日本のロボットアニメの礎となっていることは一目瞭然で、我が家にも大河原さんデザインのキャラクターの立体物が多数配備されています。それは最近買ったものもあれば幼い頃に親に買ってもらったものもあります。もう僕が生まれた時には身の回りに大河原メカがあふれていたんですね。
 こうして大河原邦男氏の展覧会が開かれる時代に生きることが出来て、ロボット好きな僕は幸せです。

「レポート1」でも述べましたが、お客様によって突き刺さるメカはそれぞれだと思います。ですが展示されているメカたちには大河原氏がメカニックデザインの際に気を付けていらっしゃるという「子供たちが見てかっこいいと思うもの。安心して子供たちに見てもらえるもの」という思いが共通点として見えてくるように思いました。グロテスクなもの、見ていて不快だったり不安になるものがないんです。そういったデザインを生み出し続けて43年。そしてこれからも生み出し続けるであろう大河原メカ。

 次はいったいどんな姿のメカが僕らの前に姿を現すのでしょう。

 レポートで掲載した画像はほんの一部に過ぎません。このブログをご覧になり少しでも「お!」と思った方はぜひ一度展覧会へ足を運んでみてください。
 入場時に行列となっている場合は熱中症にも気を付けてくださいね。

 以上、「泰勇気のロボ生っ!」より、泰勇気がお伝えしました。

COMMENTS

COMMENT FORM