上野の森美術館「メカニックデザイナー大河原邦男展」レポート1

 2015年8月8日より上野の森美術館で開催されている「メカニックデザイナー大河原邦男展」
 もうすでに展覧会へ足を運ばれた方もいらっしゃいますでしょうが、これからの方のために僕なりのレポートをお届けしたいと思います。
 今回、少しだけ協力させていただいており、プレス内覧会にお邪魔することが出来ました。

 上野の森美術館は上の駅公園口から徒歩で5分少々というアクセスの良さ! 歩いているとこんな壁面に出会います。
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 こちらには大河原氏のデザインしたメカニックの背比べが描かれていまして、小さいものはハロから、大きなものはゴーダムまでのメカが並んでおり、その大きさの違いが一目瞭然となっています。ゴーダムの肩に立っているマグナムエースがかわいく見えてしまうほどです。
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 実寸で描かれているわけではないので、我々人間のシルエットと身長の高い動物を代表してキリンのシルエットも。

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 入場して最初の通路には、今回の展覧会用の描き下ろしイラストの線画と、大河原氏の活動の歴史を表現したパネルが。
 その奥にはもう貴重すぎて見とれるあまり展示の様子さえも抑えることを忘れてしまいましたが、ガッチャマンのメカやゴーダムの設定がが出迎えてくれます。その他ボルテスⅤの内部透視図など、僕よりお兄さんの世代にもたまらない空間です。

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 さらに進むとダグラムやボトムズなどのミリタリーメカの準備稿の数々。一つの決定稿にいたるまでにこんなにもアイデアを出されていたのかと思うとそれだけでも仰天してしまいます。

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 今回初めて知りましたが、「ドラえもん」でも大河原氏は一部のメカのデザインを担当。「超力ロボ ガラット」は大河原氏の真骨頂! 大河原氏の描いたウェーブライダーなど「機動戦士Ζガンダム」関連の準備稿やイラスト。

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「トランスフォーマー」シリーズでも活躍!!

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「オモロイド」は原画がこうして展示されるのは初めてではないでしょうか。当時の商品パッケージや作例なども展示されていました。

そしてこちらも「オモロイド」と同等に注目すべき展示。グリコのおもちゃ!
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 相当昔の記憶なのに「これ持ってた!」と思い出せるほど、印象に残るデザイン。モチーフが見事にメカになっていて、少ない部品数でよくこんなにかっこいいおもちゃが作れたなと、おどきました。

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 そして「勇者シリーズ」のエリアへ。ここには準備稿のほかに、タカラトミーさんのご協力で玩具の設計図面も展示されています。玩具の開発を目指している方々にとっては、大河原氏のデザインと設計図面が一緒に見られる貴重なエリアかもしれません。
 個人的にはエクスカイザーのスポーツカーモードの中の六輪のものが気になりました。
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「からくり剣豪伝ムサシロード」の、アニメ用の設定がではなく大河原氏のオリジナルデザイン画。未登場のキャラクターも。

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「ガンダム」系では特に「F91」周辺が面白い! F91のラフ画に富野監督からの赤が入っていたり、スタッフさん同士のやりとりが書き込まれたままの、生の状態で展示されております。これを見ると、決定稿となったデザインに至るまでの様子が伝わってきて面白いですよ。

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「ガンダム」といえば「機動戦士Vガンダム」で大河原氏が描いた「Vガンダム」がガンイージへとリライトされたというのは有名な話。しかし肝心のその「Vガンダム」のデザインはこれまで全く発表されていませんでした。今回の展覧会ではベスパ側の機体のアイデアスケッチからその「Vガンダム」までずらりと展示されています。(画像はパネルですが別に設定画が展示されています)

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 SDガンダムだって描かれています!

 といったところで、レポート1はいったん終了。
 うっかりしていると2時間や3時間は経ってしまいそうな内容の濃さなので、一度足を運んだだけでは満足できないかもしれません。夏休みの終わった後も開催していますので、ぜひ何度も足を運んでみてください。私も3回は行かないと気が済みそうにありません。



上野の森美術館「メカニックデザイナー大河原邦男展」レポート2

 8月8日より9月27日まで上野の森美術館にて開催している「メカニックデザイナー大河原邦男展」のレポート第二弾です。
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 大河原氏が生み出すものは紙の上にとどまりません。ご自身の工房においても様々な立体物を製作されています。
 ほかにも、このエリアには映像が用意されており、一枚のイラストを描いているところを定点カメラに収め、どのように描いているのかを見ることができます。
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 さらには、香港の玩具メーカーThree ZeroとBANDAI NAMUCO ASIAによるコラボレーションフィギュア「重甲侍機」の二体を展示。和のテイストが漂う迫力のロボットです。

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 さらに進むとだいぶ最近のメカニックのエリア。
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 ウイングガンダムたちの設定画はよくムック本などで見ますが、ここに展示してある中にはその生原稿もありこれまで見ることの出来なかった鉛筆の動きの流れや修正の入った箇所を確認することが出来てしまいます。印刷ではそれができないところですので展覧会ならではの楽しみ方といえるでしょう。
 同エリアには同じく「新機動戦記ガンダムW」に登場したカトキハジメ氏や石垣純哉氏のメカニックも展示。こちらもどこを修正してきたのかが見て取れてしまいます。

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 初期段階でのガオガイガーはかなり細身だったようですね。それでも各部のシルエットはガオガイガー以外の何物でもないところが凄いです。

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 そしてここから先に待ち受けているのが、製作はほぼ決定とされながらも世界情勢の影響などから放映されることなく止まってしまった、文字通り幻の企画「鉄の惑星ランディフォース」のメカニックの数々。
「ボトムズ」のアーマードトルーパーが軽戦車のようであるのに対し、こちらのメカはジープやバギーといった戦車よりも軽快に活躍しそうなデザインとなっていました。変形前後のイラストが展示してあるのでどこをどう変形させてビークルモードから人型へと変形しているのかを想像してみるのも面白いですよ。人型メカに目を奪われがちですが、膝が逆関節となっている乗り物、企画書の表紙など、その他にも見どころがたくさん。装甲の一部に滑り止めの凸凹が施されているのも、人間との対比がわかりやすくて面白いです。
 当時、様々な事情があったのが残念でなりませんが、そろそろ再始動してしまってもよろしいのではないでしょうか!!?

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 その先で出迎えてくれるのがヤッターワン!! この「タイムボカンシリーズ」も大河原氏の真骨頂ですね!! 仲間のメカから敵のメカ、今週のビックリドッキリメカなど、大河原氏自身楽しくてあまり「お仕事」という感覚はなかったとおっしゃっておりました。

「メカニックデザイナー 大河原邦男プロジェクト」~ガンダム・ザク モニュメント
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 このザクは、大河原氏のご出身である稲城市が、街づくりの一環として製作されているもの。今回は製作途中のものが展示されておりました。完成は 2016年4月を予定しているそうです。肩のスパイクの丸みなど、大河原氏が初期に描いたザクを元に立体化されているように見えました。完成が楽しみですね。
 ちなみに、下からのぞいても中は見えません。

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 最後に登場するのは、今回の展覧会のために描き下ろされたB2×6枚に渡る大きなイラストの原画。アニメ制作会社の垣根を越えて描かれた各メカたち。世代によってメインに見えるメカが違ってくるのではないでしょうか。「銀河漂流バイファム」からはバイファムではなく、ジェイナス号がチョイスされているあたりもしびれます。

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 大河原氏がデザインを手がけ現在開発が進んでいる自動車EXM-002-00のモデルも展示。実際に販売も予定しているようです。近い未来、大河原氏デザインのこの自動車が世界を走るかもしれないんですね! (アートストームさんからはこちらのミニチュアモデルが発売予定で、原型施策が展示されております)
 その向かいにあるのが、この展覧会のために描き下ろされたイラストのこちら!!
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 で、でかすぎた・・・。クリックして見てみてください。
 こちらは一般公開日においても撮影が可能となっているので、ぜひ記念に一枚撮影しておいてはいかがでしょうか。

 で、僕がお邪魔したのはプレス内覧会だったので、こんな画像も。
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 音声ガイドを担当された、保志総一郎さん、小松未可子さん、大河原邦男さん、五十嵐浩司さん、稲城なしのすけさんによるフォトセッションの一幕です。
 保志さんには「おー!? 何やってんの!?」と言われました。そりゃそうですわ。

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 展示コーナーの次は販売コーナー。こちらも面白い品物が数多く用意されております。その中からほんの一部をご紹介。
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 トートバッグやTシャツなどのアパレル系アイテム。先ほどの描き下ろしイラストが印刷されたタオルもあります!

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 ポストカードも充実。本家、ガンダムのラストシューティングのイラストと、バイファムのラストシューティングパロディイラストの両方がポストカードになっているのがお茶目です。ポストカードの上にあるのは描き下ろしイラストの巻き物(30240円税込)。

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 今回の「メカニックデザイナー大河原邦男展」のタイトルの入ったポスター。

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 iPhoneケースやクリアファイルなどのステーショナリーグッズも充実。描き下ろしイラストの印刷されたクリアファイルもあり!

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 お菓子のお土産もご用意。おうちで展覧会の思い出を語りながらまんじゅうをほうばってみてはいかがでしょうか。

二十歳以上のお友達には、大河原氏の関わってきた作品にちなんだお酒もありますよ。
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 種類が豊富すぎて迷ってしまいますな!!

 そして僕たちモデラーにとって忘れちゃいけないのが、展覧会限定のプラモデル。今回はバンダイさんのMGストライクフリーダムガンダムと、マックスファクトリーさんのヤクトダグラムがそれぞれ特別仕様で発売!(ヤクトダグラムは現在品切れ中とのことで再入荷は8月11日予定だそうです)

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 ストライクフリーダムは成型色もスペシャルですしマーキングももちろんスペシャル、ドラグーンのエフェクトパーツが新規つくりお越し(しかも大河原氏のイニシャルを模っている)なおかつパッケージイラストはデジタルに頼らないアナログ手法による大河原氏の描き下ろし! これだけそろった特別版を買い逃がすわけにはいかない! 組立も、成型色を活かして製作するのがこのキットに対する礼儀ではないかと、個人的には思うわけです。

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 ヤクトダグラムも成型色がスペシャル。パッケージの中には組立説明書の他に塗装の案内も同梱。レッツチャレンジ!
 成型色を見て、太腿のカラーにグッ!と来たあなた、当時のダグラムのキットを作ったことがありますね??

 上記の販売グッズも見逃せませんが、絶対にオススメなのが「図録」!!
 およそ300ページにわたって今回展示されたイラストの中から厳選されたものが限界ぎりぎりまで掲載されているうえに、天野喜孝氏、石垣純哉氏、富野由悠季氏、といった大河原氏と関わってこられた方々、そして奥様である大河原典子氏のインタビューまで掲載されているという充実の一冊。最も貴重な限定アイテムの一つといえるでしょう。

 情報が多すぎて駆け足で追ってきました「メカニックデザイナー大河原邦男展」内覧会レポート。最後までご覧いただきましてありがとうございました。
 大河原さんの描いてきたメカが今の日本のロボットアニメの礎となっていることは一目瞭然で、我が家にも大河原さんデザインのキャラクターの立体物が多数配備されています。それは最近買ったものもあれば幼い頃に親に買ってもらったものもあります。もう僕が生まれた時には身の回りに大河原メカがあふれていたんですね。
 こうして大河原邦男氏の展覧会が開かれる時代に生きることが出来て、ロボット好きな僕は幸せです。

「レポート1」でも述べましたが、お客様によって突き刺さるメカはそれぞれだと思います。ですが展示されているメカたちには大河原氏がメカニックデザインの際に気を付けていらっしゃるという「子供たちが見てかっこいいと思うもの。安心して子供たちに見てもらえるもの」という思いが共通点として見えてくるように思いました。グロテスクなもの、見ていて不快だったり不安になるものがないんです。そういったデザインを生み出し続けて43年。そしてこれからも生み出し続けるであろう大河原メカ。

 次はいったいどんな姿のメカが僕らの前に姿を現すのでしょう。

 レポートで掲載した画像はほんの一部に過ぎません。このブログをご覧になり少しでも「お!」と思った方はぜひ一度展覧会へ足を運んでみてください。
 入場時に行列となっている場合は熱中症にも気を付けてくださいね。

 以上、「泰勇気のロボ生っ!」より、泰勇気がお伝えしました。